「野球」をみんなが知らなくなるデメリット

面白い記事を見つけたので紹介。
球史に残るクルリ事件 秋山幸二の思い出 | テレビ新広島.
1986年(25年前!!!)の日本シリーズの話。[ブコメ](http://b.hatena.ne.jp/entry/wwwz.tss-tv.co.jp/tatsukawa_blog/20111012_1)には記憶違いって声もあるけど、非常に楽しく読ませてもらった。
楽しく読ませてもらい、一日いい気分でいたんだけどふと気付いた。
今、趣味の多様化により野球に興味を持つ人が少なくなっている。俺もそのうちの一人。野球を見ているより別の事に時間を使いたい。上記の記事は「日本人にとって野球が共通理解である」という前提の元書かれ、歯切れがよく臨場感のある記事となったけど、もし野球というのが一部の人しかルールを知らなくなって**「野球は9回表・裏を交互に戦っていく競技で、先発ピッチャーと中継ぎピッチャーがいて、ホームランというのはスタンドに直接ボールが入ることで、ホームランの場合でもベースを順番に踏んで行かないとアウトになる」**と逐一説明していたら、文章としての面白味が一気になくなるんじゃないかと思った。
この記事の見所は**「宙返りでおちょくられた上、わざとベースを踏み忘れたように見せかけてぬか喜びさせられ、二重にショックを与えられた」**ことであり、ルールの説明を入れたところで記事の骨子が変わるわけではない。けどルールの説明を入れたら記事の面白味がなくなってしまう。
趣味の分散化が進むと、こういった「分っている人」向けの記事を読めることも少なくなるんじゃないか。「共通理解」があり、プロ野球の珍プレー好プレーで盛り上がっていた時代が懐かしいなぁと思ったのでした。