「選挙は誰のためにあるのか」読書感想
twitterで質問に答えた縁があり、作者の松田馨さん([@MATSUDA_Kaworu](http://twitter.com/#!/MATSUDA_Kaworu))より献本を頂きました。
日本地域社会研究所
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献本頂いたにも関わらず感想を書くのがずいぶん遅れちゃったのは…うーん。。。どういう感想を書いていいのか迷っていて。
率直に言うと、**俺に取ってはあまりインパクトが無かったかな。**選挙は行くのは当然だし、政治家に対する偏見もない(中には悪い人もいるだろうけど)。僕が政治に詳しいというのではないけれど、予想通りというか普段から問題だと思っている点はやっぱり必要悪なんだよなぁ(二世議員とか選挙カーの連呼とか)…と思わせられた点でインパクトがないと感じたのかな。
※ あと普段から松田さんのtwitterやブログを追っていたので聞いた事がある内容が多かった、というのもあるかも、
逆に言うと小説みたいに尾ひれをつけたりせず、選挙の問題がありのままに書かれているので嘘がなく生々しい本。例えば
* Q.特定の宗教団体がバックに着いているとやっぱり有利なのですか?
* A.有利です
とか、そこ解決策無いのかよ!という所も淡々と答えてくれる。あと基本的な事も飛ばさず答えられているので読みやすい。質問の中には選挙プランナーや政治家の日常に関するものもあり、政治家って何か目的がないと割りに合わない職業だなぁと痛感。宋 文洲さんのこんなつぶやきもありましたし↓
sohbunshu | 俺は日本の総理になりたくない(もちろん失格であるが)のはメリットがないからだ。金銭はなくていい。忙殺されてもいい。だけと、せめて同僚(議員)や部下(国民)から励ましをいただきたい。生き甲斐と尊重を得たい。 | 2010/06/02 11:07:29 | link |
ということで**「インパクトはないけど良書だなぁ」**という読書感でした。普通の人にこそ読んでもらいたい本って感想を見かけたけどその通りで。個人的にはYahooニュースのコメント欄で騒いでいる人に読んでもらって地に足を着けてほしいです。。。すいません…。
ちなみに…インパクト重視の人には株式会社ダイアログ – 統一地方選挙新人立候補予定者向け選挙セミナーを終えての中で紹介されている[2011年 統一地方選挙 必勝セミナー, 2011年 統一地方選挙 必勝セミナー dialogue-ustream on USTREAM. 政治](http://ustre.am/:FK1B)がお勧め。**これはめっちゃ面白い!**とにかく生々しい。初めて予備校でカリスマ講師の神授業受けた時くらいのインパクトはある。「じゃぁ今からどうやって対立候補の票を奪うかを説明します」とかほんと生々しいww 画質悪いけどお勧めです。(テキスト起こしして選挙前にUPすればはてブ200くらい貰えるんじゃないかな…)
### 本の話とは離れて。
松田馨さんに興味を持ったのは2006年の滋賀県知事戦から。それまでの滋賀県知事は可も無く不可もない感じで粛々とやっていたわけですが、空港作るとか新幹線の新駅作るとか不穏な空気になってきたのが2005年頃。その頃俺はもう滋賀県にいなかったのでどうなることやら見守るだけでしたが、反対派の候補が出てきてなんと勝ってしまいました。
その選挙結果が本当に漫画みたいで、それが自分の住んでた県で起こったってのが嬉しくて、その時の滋賀県の雰囲気はどうだったんだろう…と興味を持っていたところ、松田さんの名前を見かけるようになったということです。
### 世襲の話
この本の50番目の質問「世襲について」をしたのは俺なんだけど、それは身近に政治家の二世がいたから。縁あって友達に紹介してもらって最初は普通遊んでたんだけど、そのうち有名政治家の二世ということを教えてもらって別荘にも連れて行ってもらったりして。
彼のところには衆議院選挙のたびに後援会の人が「出馬してください!」って頭下げに来るんだって。というのは彼の親が超有名政治家で出馬すれば必ず当選するレベルだから。ランクで言うと小渕優子議員や小泉進次郎議員と同レベルの知名度。担ぎ出せば貴重な議席がプラス1されるんだから、当然頭下げるわな。
あんまりにも頭下げられるから親しい友人に相談したことがあるらしい。「俺が出馬したら後援会の人も喜ぶし、政治家になった方がいいのかなぁ…」って。そしたら友人が「お前が政治家になってやりたいことあるならいいけど、別にないんでしょ」って返して。それで考えた結果、出馬しなかったみたいだけど。二世議員だったらそんなレベルの出来心で出馬できちゃうんですよ、という話でした。
けど、いいか悪いかは別として俺がそういうコネ持ってたら間違いなく政治家になってるね。というかネットでなんかしら意見述べてるような人だったら誰だってそうだと思う。大変は大変だけど地盤あるから選挙には強いし政治素人の自分をサポートしてくれる。一応国から給料もらえるし、なんと言っても**政治家として意見を発信できる**ってメリットが大きすぎる。都条例に不満なら政治家の一人として文句言えるでしょ。
二世ならなおさら、小さい頃から政治家として活動する親の姿を見て政治家になるのが自然だと思うでしょう(医者の子供が医者になるように)。むしろ二世の彼が政治家にならなかった事の方が不思議だわ。てことで俺としては**二世議員が政治家を目指すのは普通だと思ってるし、二世ってだけで批判するのはどうかと思った**のでした。
ただ、二世ばかりでコネのない新人が議員になりにくい、ってのは問題だと思ってる。昔「25歳で選挙に出馬した友達の話」というのを書いたけど、結局彼は多摩市議会議員選挙で落選しちゃったんだよね。同世代で気まぐれで衆議院議員になることができる人と、やる気・ハングリー精神があっても地方議員にさえなれな人。この両方を見るとなーんか複雑な気持ちになってしまいます。
まぁそういう新人さんが頼るべきなのが選挙コンサルティングの株式会社ダイアログさんであり、政治家を目指すなら良い選挙コンサルティングから!という宣伝をしてエントリを終わります。
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