「入社1年目の教科書」読了

本読んだので感想。ちなみにタイトルは「入社1年目」ってあるけど、誰が読んでもOKです。
### 感想
一言で評価するのは難しい。というのは、賛同できる箇所とそうじゃない!と思う箇所がそれぞれたくさんあるから。実際、ネットの評判でも賛否両論分かれている。まぁ一つ言えるのは、**この本を評価していない層より評価している層の方が仕事ができそう**、という所かな
※ [入社1年目の教科書](http://diamond.jp/category/s-nyuusya1nen)のはてブで批判的なコメントしている人のブクマページに飛んで確認したら、他のブクマも揚げ足取りばっかりだった
この本は「仕事の心得」本なんだけど、内容がやたら古い。やれ、絶対に遅刻するな、とか一発芸は真剣に取り組めだの、僕ら世代じゃ結構抵抗ある事が多いです。新世代の保険ビジネスを手がける著者がこれ、ってのは結構意外。「金融日記」の藤沢さんが「社畜の教科書」みたいなニュアンスでこの本を評価してたけど、そんな感じ。
俺としては「はい!毎朝ちゃんと出社して仕事がんばります!」みたいなのは苦手で、ちょっと寝坊したら「電車遅れちゃいましたー」とか「財布忘れて家に取りに戻ってましたー」みたいな適当な言い訳して出社するのが月に1回くらいあってもいいと思うし、冬で天気が良くてスノーボード行きたい日は急に体調悪くなったりするよね、みたいなね。あ、言っちゃった。いや、今のウソですよ。まぁとくかく、毎日真剣っつーのは難しく、たまにはダメな日もある。この本を見てると、そのダメな日さえも許されない気がして心苦しいかなーっと。
この本はそういうマインド的な所に目をつぶって、"テクニック"だけを参考にするのがいいかな。訳わからん横文字のワードを使うおしゃれな自己啓発本が多い中で、この本には地味だけど大切な事がまとまってます。例えば「頼まれたことは必ずやりきる」とか「バタバタしてまして」という言い訳を使わない、とかね。ほんと、こっちが問い合わせ投げてるのに返事返さないとかやめてほしいよ…。なんでこっちが状況管理しないといけないんだよ…。ということを自分がしないように気をつけましょう、と。
分かっちゃいるけど難しい事ほどちゃんとやれ。実際、この本に書いている"テクニック"を守ることで、仕事の能力はさておき信頼される人になると思います。
### まとめ
そんな感じで、読んでてカンに触る箇所もあるけど、自分を見返す機会を与えてくれた本でした。
で、僕が思うのは**この著者の言いたいことは、この本だけじゃ正しく伝わってないと思います。**というのはこの人、決して頭が固い人ではない。むしろ、ダボス会議とか呼ばれちゃうくらいのレベルで、頭の回転超早い。その人が敢えてのこの昭和的内容。そりゃ真意を疑うってもんでしょう。
推測ですが、一方通行の書籍だから分かりやすさ重視でこの内容だけど、実際はもっと柔軟な考えを持っていると思います。例えば、ちょいちょい仕事やりつつ趣味を頑張る生き方も認めたり。「こういうやり方で仕事をすると出世できるよ」という本だけど、そのあとに「それを選ぶのはあなた自身」という注釈が付きそうな。
腹割って話せば「会社ズル休みしたい時もあるよねー」と軽口に乗ってくれそうな気がします。

入社1年目の教科書
入社1年目の教科書

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岩瀬 大輔
ダイヤモンド社
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### ところで
この本の特集ページがネット上にあって900ブクマくらいされてるんだけど。
[はてなブックマーク – 入社1、2年は「良き社畜」として騙され続けよ。 で、最後に1回だけ裏切ればいい 人気ブロガー 藤沢数希 聞き手:ライフネット生命保険副社長 岩瀬大輔|対談:入社1年目の教科書|ダイヤ](http://b.hatena.ne.jp/entry/diamond.jp/articles/-/16595)
この対談って、著者が本で伝えきれなかった所を対談って形でわかりやすく提供してていいと思うんですよね。それをなんとかして否定のブクマつけようとしちゃうのは、まぁすごいというか本人はがんばってるつもりかもしれないけど、個人的には**すげーみみっちぃ**と思いました。
多分「この内容が支持される=会社に文句言わずに働くのが支持されるからまずい!」って思いからなんだろうけど、それだけ本気で思ってるならエントリの1つや2つ、書いてほしいもんだけどね。