50万円かけて海外イベントに行く意義

ということでigniteに行ってきました。Igniteとはマイクロソフト本社が開催する3大イベントのうちの1つであり、アメリカはフロリダ州オーランドにて、5日間にわたって開催されるイベントです。

そこで発表された技術的な話は置いといて、今回は表題の話をします。

旅費と参加費

合計で50万です。イベント参加費が25万程度。航空券が往復20万、ホテルが5万円程度でした。さて、会社視点だと1週間社員が不在でコストが50万+出張費など。イベントに行く意味は、技術セッションに参加するためですが、その技術セッションは後日公開され誰にでも見ることが出来る。となると「え、後で無料で見れる技術セッションを生で見に行くだけのために、50万もかけて参加するの?」となります。ここでは、こういった会社視点に対する反論を参加した立場から考えます

現地でイベントに参加する意義

1. 同じくらいの時間をかけて情報をまとめるのなら、現地に行く方がいい

確かに、後からイベント動画を見て情報をまとめれば、現地でセッションに参加したのと同じくらい知識が得られるとします。んじゃ、そのイベント動画を見て情報をまとめる時間を会社が確保してくれるのかよ?という話です。例えば、Ignite動画チェックチームを作って、事前のセッション下調べ、スピーカー情報下調べを行い、Ignite開催中は公開される動画を手分けして見て、フィードバック資料にまとめる。

それくらいのチームビルディングが出来ればいいですが、こんなのを業務の片手間でやるのは厳しい。実際、今回現地組は毎日4,5つのセッションに出て、単純計算で20~25時間分くらいは情報を得ている。これは片手間では無理でしょう。となると、工数を確保して”業務”として取り組む必要がありますが、そこまで工数を確保してエンジニアを動かすなら、現地に行ってしまった方が分からないことをその場で聞けるし、何よりエンジニアのモチベーションが上がると思います。

仮に会社のスタンスが「生の情報を見なくても、後から他の人が情報をサマってくれるのを見た方が楽やし労力の無駄やん」だと、悲しいですね。

2. 自説に説得力が増す

今回、解決策を教えてくれるはず、と期待して参加したセッションで「みんなやりたいと思ってるけど、まだ出来ないよ」と言われたものもありました。ああ、やっぱりダメなんだな、と思うと同時に、はっきり言ってくれてよかったなとも思えました。

日本で、自分で調べてどうしても出来なくて、サポートに問い合わせても「出来ないよ」と言われるんですが、又聞きだと「本当に開発者に聞いてくれてるの?」と、腹落ちしない所があり…。自分の検索や考え方が足りないんじゃないか、ってもやもやしながらお客様様に「出来ない…です(多分)」と伝えます。

こういうイベントで開発者が「無理!」って言ってくれると、もやもやも一気に晴れるし、セッション終わりにディスカッションする事で今後の予定も聞くことができる。ここまでやれば「本国で製品作ってる人が無理って言ってたんで無理です!ま~時期は明言してなかったから気長に待つしかないんじゃないですかねハハハ」なーんて大手を振って報告する事が出来ます。

これ、動画を見ても同じような効果が得られるのでは…と思ってメリットかどうが迷ったのですが、僕の感情として動画だけ見るより全然腹落ち感が違ったので、メリットとしてあげました。あまりにスピーカーが間違った事言えば会場の雰囲気が不穏になるし、あと自分が後で質問して再確認してた、ってのが大きかったかもしれないですね。

3. コネクション

「俺も同じような事を問題だと思ってたんだ。またちょいちょい連絡していい?」って言うと、大体連絡先を教えてくれます。こうなると、業務上で困っていることを聞いたり、最新の情報を得たりしやすいのかなぁ…って思いました。個人的には情報クレクレくんだと後ろめたいので、こちらも何らかの情報を発信すべきだと思いますが…。

もちろん、イベントに行かずともtwitterやLinkedInでつながることも出来ますが、顔を合わせて話すと一気に距離が縮まって、手っ取り早いのは確かです。

4. 人に色がつく

各セッションの説明から、スピーカーの経歴を見ることが出来ます。あと「俺が責任者で、最新情報はここに書いてるよ」と言ったりしてくれるので、情報ソースに格付けが入ります。「俺が検索して適当に見つけた英語ブログ」じゃなく「Igniteで登壇するほど信用があるエンジニアが書いているブログ」に昇格するので「信用できそう」度が増します。まぁこのメリットは「2. 自説に説得力が増す」と同じですね。

5. 同僚への引き上げ効果

大体こういったイベントに行きたがる人は情報発信もするので、帰国したら情報をまとめて必要な所に連携してくれる事が期待されます(つーかそれくらいはイベントに行った手前、やるべきだと思う。)その時の情報の格付けが「アメリカ本国のイベントに出席して、現地のエンジニアと会話して持ち帰った情報」か「個人的にイベント動画を見てまとめた情報」かで受け取る方の意識も違ってくるのかな、と思います。

そんなわけで、来年もイベントに参加するために、「50万かけていく価値あるの?」に対して反論する形で意義をまとめてみました。

最後に。1週間で50万使ってはい、終わり、じゃないと思います。イベントによって湧き出た意欲だったり、他の人に与える影響だったり、このイベントに参加した知識が半年後の提案に活かされたり、そういった所が全て、イベントに参加した時のメリットになります。1週間のイベント参加で、その後1年、複利的にメリットが増大すると考えれば、全然安いんじゃない?と思います。逆に言うと、イベント行っても自分が変わらなかったり、周りに対して影響を与えられなかったりする人は、(その人が好きでイベント行くのは自由だけど)会社としてお金を出して行かせてあげるものなのかな…と思います。

参考:有償のITカンファレンスに参加する意味を考える

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