『頭の良くなる「短い、短い」文章術』読了

数年前に買った本をいまさら読み返すシリーズ第1弾。

絶版後に有名ブログで紹介されマーケットプレイスで8000円だった時もありましたが、今は普通に入手できます。

■内容

タイトル通り「短い文章で書け」と主張する本。

なぜ短い文章を書くべきなのか。それは短い文章を作る過程で考えが整理され、本当に必要なものだけが残るから。短い文章が作れない人ほど、修飾語で誤魔化された中身がない長文を作って"名文"だと満足するが、それは他人に取っては読みにくい。

短い文章を書くコツは

  • 推敲すること→他人が読みやすいか考えること
  • 書く前に文字数を決めること

もう少し踏み込むと

  • 具体的な事柄を書く
  • 感想や抽象的な記述は避ける
  • 決まり文句、常套句は使わない
  • 飾り立てるのはほどほどに

つまりは決めた文字数に向けて削りまくるということ。ブログに文字数制限はないが、だらだらした文章は読み手に取って悪である。

■応用編:文章の"見た目"を大切に

何でもかんでも削ればいいというものではなく、句読点やひらがなを使って読みやすい文章を作るのも重要である。

去年の今頃友達達と旅行に出掛けた時、一番元気で、食事の度に御飯のお替わりをする程だった彼が最近急病で倒れたと連絡を貰って驚いた。

去年の今ごろ友達たちと旅行に出掛けたとき、いちばん元気で、食事のたびにご飯のおかわりをするほどだった彼が、最近、急病で倒れた、と連絡をもらって驚いた。

最初の文章はなんでも漢字でメリハリがないが、2番目は重要な部分は漢字で、それ以外の部分はひらがなでさらっと読めるようにしている。※本文のP172から引用

まぁそう言われても、個人の感覚に依存し小手先のテクニックではなんともならないのが日本語の難しい所かもしれない。

■まとめ

最近ははてブやtwitterなど文字数制限のあるWebサービスのおかげで、短い文章を書く機会が増えている。「140文字でも言いたいことが言える」事を実感しているので、この本が発刊された2005年に比べて相対的な価値は下がっているかもしれない。とはいえ、中身は悪くないし「一時期マケプレで8000円をつけた本」として購入するのもありかもしれない。