グノーシア感想

ニンテンドーSwitchを購入したので、以前からやりたかったグノーシアをプレイしました。

グノーシアとは

グノーシア

グノーシアとは1人SF人狼シミュレーションゲームです。とある時間軸に捕らわれた主人公か人狼ゲームをループする中で謎を解き明かしていきます。

とある星間航行船内にて―――

その船には人智の及ばぬ人を襲う生命体「グノーシア」が潜んでいた。乗員たちはこの危機を脱するがため議論を始める。 対「グノーシア」プログラム―――それは評議を通して偽証を看破し、最も疑わしき乗員にコールドスリープ処置を施していき、 最終的に船内に潜伏した全てのグノーシアを活動停止させることを目的とする物であった。

そして、議論の末に決着がついたのもつかの間、時は討議の開始前へと巻き戻り乗員たちの顔ぶれも変わっていた。 なぜループが起こっているのか? グノーシアとは何か?  謎は宇宙の闇の中、またしても生き残りをかけた論戦は始まるのであった。

各所の評価

めっちゃ絶賛。

ゲーム部分は人狼ゲームと、ストーリー部分はアドベンチャーゲームで、その2つが完璧に融合して一つの作品となっている所が評価が高いです。基本は人狼ゲームであり、繰り返し人狼ゲームをプレイ→ループするのですが、それがストーリー的にもちゃんと意味がある所で、伏線が完全に回収されるのが、本当に素晴らしいです。

ループ物は数多くあるけど、100回以上のループを実際にプレイヤーに繰り返させるさせるのは小説やゲームを見渡してもこのゲームだけ、というのはまさにその通り。

本家人狼ゲームとの役職の言い換え

世界観に合わせて、各種人狼用語が言い換えられています。役職は以下。

グノーシア 本家人狼
乗員 村人
エンジニア 占い師
ドクター 霊能者
守護天使 狩人(騎士)
留守番 共有者
グノーシア 人狼
AC主義者 狂人
バグ 狐(ハムスター)

その他、処刑・吊りはコールドスリープとなっています。命を奪う"処刑"ではなく、一時的な"コールドスリープ"なので、人狼のようにおどろおどろしい雰囲気にならないのはよいと思いました。

キャラクター・世界観・ストーリー

本当に良かったです。愛しくて切なくてほっこりします。人狼ゲームの前にシナリオゲームだなぁ、と思いました。

なんといっても盟友セツさん。

なんだかんだでキーマンのラキオさん。

オソロシカことククルシカさん。唯一の真人間であるジナさん。

出オチしげみち。

他にもいろいろ。よくもこんなにキャラの立つ14人をそろえたなと思いました。それぞれのキャラが全員メインストーリーに絡んできて、主人公とセツの関係だけで完結せず、他のメンバーもきれいに巻き込みつつストーリーが進んでいくので、数合わせじゃない納得感があります。

また、エンドに向かう最後の展開で真実が明らかになり、エンディングを迎えてその後…というのが、本当に秀逸でハッピーエンドすぎました。

似たような感情はシュタインズ・ゲートで感じました。同じタイムループものってのもありますが、主人公との関係が終わってしまう悲しさや、ハッピーエンドを迎えた喜びなどが混ざって、もう1回物語を繰り返したくなりました。ってか、今は主人公の性別を変更したうえで2回目のプレイをしています。

ゲームバランスについて

クリアまでに150回~200回程度はゲームプレイします。最初の20回くらいはチュートリアルということで、新要素がどんどん解放されていき、出来る事が増えていきます。その後は、自分な配役を選んでゲームプレイする事が出来ます。最初に20回もチュートリアルがあるので、人狼に不慣れな人でも大丈夫だし、リアル人狼と違って変わったシーン(スライドCOや人狼CO)がないので、エンジニア(占い師) – ドクター(霊能)の基本的な考え方を分かっていれば、ロジック場でも立ち回ることが出来ます。

ゲームクリアの目的としては、各登場人物のイベントを発生させていくこと。序盤は未開放イベントの多く、プレイするたびにイベントが解放されるのですが、中盤以降は条件の厳しいイベントが残り、プレイを重ねても何も起こらないことが多くて大変でした。

1回1回のゲームプレイ自体は面白いのですが、いかんせんイベントの開放を目指しつつプレイすると中途半端になり、おざなりになる部分がありました。もう少しサクサクとイベントが発生するか、イベントのヒントを出してくれると嬉しかったかな。ここら辺が評価の分かれる部分かもしれませんね。

ちなみに僕は220回程度のゲームプレイでクリアしましたが、そのうち80戦は後述する高速レベル上げ(1戦50秒)をしたので、実質140回くらいのプレイです。プレイ時間は全部で10時間~15時間くらいかな。

本作は経験値という概念が存在し、目安では1戦につき1レベルアップが可能。どのスキルに割り振るかはプレイヤーの自由なのでプレイスタイルに合わせるのがよいでしょう。個人的には、嘘ついてる人が分からないと何もできないので"直観"と煽動しやすい"カリスマ”を上げてました。ステルスは、目立つ役職じゃなきゃ襲われないからいらないかなと思いましたが、この後、村人側での生き残りが厳しくなって15くらいまで上げました。

後述する高速レベル上げでパラメーターMAXにした後は誰からも疑われず、グノーシアに襲撃もされないので、かわいげ・ステルス全振りで、推理は他の人に頼んだ!ってスタイルでも良さそう。

人狼ゲーム部分

ここからは純粋にグノーシアの人狼ゲーム部分についてのみ、コメントしていきます。なお私は昔は人狼BBS(長期人狼)から、その後は短期村・リアル人狼もそれぞれ200戦くらいやってるので、そういう人の感想だと思ってください。

よかったところ

ちゃんと"人狼"である

以下でよかったところを書いていきますが、基本的にはリアル/ネットで仲間を集めてプレイする"人狼"と同じような感覚できるのが非常に良かったです。

キャラクターに特徴があり、リアル人狼に近い"人読み"が出来る

リアル人狼で同じ人とプレイし続けると「この人は主張が強い」とか「この人は吊られやすい」とかあるが、グノーシアでも同じようにゲーム内のキャラ付けがあり、プレイを重ねるごとにその特徴が何となく感覚で分かってくるので

  • いつも襲撃されるこの人がここまで残っているのはおかしい
  • この人は嘘をつくのが下手だけど、今回のプレイでは怪しいところはないから真っぽい

と推理する事ができる。ここら辺は、リアル人狼と非常に近い感覚でプレイが出来て面白かったです。本当によくできていた。

恋人勝利などの特殊条件勝利が求められる場面もある

このゲームに"恋人"システムはないですが、とあるシーンで「私と最後まで生き残ったら秘密を教える」のようなイベントがあり、クリアを求められる。この場合、相手がどんな陣営であっても生き残れば秘密が知れるので、"恋人"時のように相手を守りつつ人間でもグノーシアでもどちらでも排除すればよい。

こういった特殊条件勝利が時々求められるので、面白くプレイできる。

人狼という名の能力バトル

序盤こそ、リアル人狼に近い人読みを考慮した推理ゲームなのだが、中盤以降は自分のレベルを上げて鍛えた能力によって戦う必要が出てくる。特に大きいのが特殊コマンドで、表立って相手を黒塗りする能力や、周りを煽動してターゲットを吊らせる能力(自分はステルス)、 自分を疑ってくる○○さんこそ怪しいんじゃないですかぁ~? と人狼では定番の返しも出来るようになって非常に楽しい。

あとは、白確定・黒確定と宣言したり、エンジニア(占い師)・ドクター(霊媒師)のラインを吊るためにパンダ吊ろうぜ!バグ(ハムスター)が残ってるから、灰吊ろうぜ!など、ロジック場でも有効なスキルもあり、実際の人狼に非常に近い感覚でプレイが出来る。

微妙な所

推理で失敗した時の納得感が少ない

人狼ゲームでは、以下の順番で嘘が見破りやすいです。

  1. 対面人狼
  2. ネット人狼(短期)
  3. ネット人狼(長期)

対面の人狼は目の前の人間に対してその場その場で嘘をつかないといけないので気付かれやすい。一方、じっくりと発言を推敲できるネット人狼の長期戦では人間に紛れやすい。とはいえ、これらは人間がプレイするという以上、発言の源泉に"嘘"があり、村人の時と全く同じ内容を発言する事は出来ない。

では、グノーシアでどの程度人狼を見破れるのかというと、 区別がつかないです。 なぜなら人狼役は村人時と全く同じ発言をするようプログラミングされているからである。

ということで推理は無理なのでどうやって見破るかというと、ロジック場に持ち込んで論理破綻させるか、直観力の高い村人の発言を当てにしてそれに乗っかるか、である。あとは、人狼同士はラインを作りやすいなども考慮してよい。

で…それを丁寧にやっていくと7割くらいは正解できるのだが、なんとなく推理で正解した気にならないのと、外したときに納得感がなく運ゲーと感じてしまうのが難しい…というか1人用人狼の限界だと思いました。

まぁ、普通の人狼でも勝率100%はありえないし、リアル人狼でもマジで嘘が分からなくてやられる場合もあるが、その時は「いいプレイングだね!」となのがグノーシアだと「いや、コンピューターがやってるんだから当然でしょ」となる。

結果、面倒になって後述の方法でレベルを上げて無双したのだが、そうなるとゲームを攻略するという楽しみはなくなるので難しい所である。

追記

う~ん、推理で失敗した時の納得感が少ないのは、ちゃんとログを追って推理していないのではないか?というセルフツッコミを思いつきました。言い訳としては、クリアまでに150回~200回くらいプレイしないといけないので、1回1回丁寧にログ見返すのがめんどくさくなっていたのであった。もう少しイベントがさくさく発生したり、1回あたりのゲームの重要度が上がれば、時間をかけてログを"推理"するかもしれない。そうなると、失敗しても成功しても納得感が生まれるかもな。

この問題は、クリアまでに必要な人狼のプレイ回数が多い問題とリンクするかもしれません。

リアル人狼ほど、自由なプレイングは出来ない

GJした時の狩人(守護者)COや、偽留守番COなどは出来ない仕様になっています。なので、戦略上COすると有利な場面でも言葉で説得しなければいけません。

基本的に、自分が生き残らないと話にならない

リアル人狼だと、自分が死んでも陣営が勝利すればいいので、偽占い師(エンジニア)を騙って誰かに黒出しする、という戦術が取れるが、グノーシアでは自分が死ねばそのゲームは終わり。イベントも発生せず経験値も敗北と同等なので、自分が犠牲になる意味がありません。

ってことでAC主義者(狂人)で騙って勝利するのが難しくなっています。ステルス狂人で人狼を見分けて援護するくらいですかね。

統一占い・統一処刑ではない

リアル人狼の場合、戦略としてCOしている占い師(エンジニア)に1人を指定して占わせる統一占いや、共有者(留守番)が吊り先を指定する統一占いが村側の先方として強いのですが、グノーシアではこの戦略は使えません。ってことで、狼(グノーシア)としては、疑われている人に票を入れて生き延びることが簡単になっています。

まぁこれはリアル人狼でも文化によっては分散占い・分散処刑のところもあるので、良いとか悪いは言えないのですが、特徴として気になったので書きました。

無双する方法

グノーシアは1回プレイする毎に経験値が手に入るが、勝利する事でより多くの経験値を手に入れることが出来る。そこで一番早く勝利が決まり、勝ちやすい組み合わせで繰り返しプレイする事で効率よく経験値を貯める事が出来る。

具体的には

  • 組み合わせ:乗員×3 / グノーシア×1 / バグ×1
  • 役割:バグ

これだと、初日にグノーシアを処刑できれば良し、ダメでも2日目に自分以外が処刑されればOKである。スキル「人間と言え」を手に入れていれば、初手「人間と言え」でグノーシアをあぶりだして処刑すれば、1ゲーム50秒ほどで終了。これで最低レベルが1上がるので1時間で70~80くらいはレベルが上がり、即MAXパラメーターとなる。

この状態になるとやりたい放題。自分が偽COして真エンジニアを引っ張り出し、真エンジニアを黒塗りして処刑するという、現実ではありえないようなプレイングが出来る。

対抗占い師の夕里子を黒塗りして、初日コールドスリープ。

仲間を庇いまくってのグノーシア側完全勝利。

めちゃくちゃ気持ちいがゲームバランスは崩壊するので注意。

まとめ

”気になる点"の文量は多くなったが"コンピューターと将棋やるより人とやる方が面白い"程度のいちゃもんであり、その他の素晴らしい点に比べれば誤差みたいなものかなと思う。逆に、本当の人狼初心者なら、人とプレイするよりもコンピューターと勝負出来て気軽に上達できるからいいかもしれない。

また繰り返すけど、人狼ゲームの前にアドベンチャーゲーム、シナリオゲームなので、人狼にも少し興味があり、こういったループ物の舞台設定にも気になる、という人にもおすすめです。