Zettelkasten(ツェッテルカステン)による情報メモ術とobsidian

TAKE NOTES!という書籍を知り、そこで紹介されているZettelkasten(ツェッテルカステン)がよさそうだな、と思った話です。

Zettelkasten(ツェッテルカステン)とは?

ツェッテルカステン。ドイツ語。覚えにくい。

Zettelkasten(ツェッテルカステン)とは 付箋サイズのメモに思い浮かんだアイディアを記録し、それらをリンクする事で、アイディアトアイディアをつなぎ合わせて成果物を作るメモ術 である。

これは私の理解なので、興味ある人は最初にあげたTAKE NOTES!か文末の他の人の記事を読んでほしい。

私がZettelkasten(ツェッテルカステン)を「良さそう!」と思った理由

理由1. 私が昔、似たようなノート術を行っており、成果を得ていたから。

写真を見てもらえれば分かるが、2005年くらいから

  • 自分の考えをメモする
  • 1まとまり毎にテキストファイルに保管する

方法でメモをいろいろ書いてきた。また、自分の考えがまとまったものはこのようにブログの1記事として公開している。

この"メモ"にまとめる前に、思いついたものは紙のノートに書いたり今ではGoogle Keepにメモしていたりする。

Zettelkasten(ツェッテルカステン)では以下の4種類のノートを使うが

  • Fleeting notes (走り書きメモ)
  • Permanent notes (永久保存版メモ)
  • Literature notes (文献メモ)
  • Structure notes (構造メモ)

紙のノートへの走り書きが「走り書きメモ」、テキストファイルやブログの記事が「永久保存版メモ」のような形である。

理由2. 今の仕事に合ってそうだから

以前までは簡単に言うと与えられた課題からタスクを切り出し、いかに適切に処理していくか?という種類の仕事だった。よって一般的なプロジェクト管理ツールやタスク管理ツールがあれば十分だった。

今の仕事は課題そのものを見つける、白紙を与えられて企画を書いていくような仕事であり、過去の知見や経験、書籍を調べてアイディアをまとめる仕事である。

この場合、1つの大きなテーマがあってそこから何をするか、から考えるのでタスク管理ツールは役に立たない。

そんな時に、過去に自分が行っていたノート術を思い出し、それとZettelkasten(ツェッテルカステン)が繋がり「これは試してみよう!」と思ったのだ。

自分なりのZettelkasten(ツェッテルカステン)の理解

図解すると以下である。

Fleeting notes (走り書きメモ)

ただのメモ。手元の手帳でもよいしGoogle Keepでもよい。なんならボイスレコーダーでもよい。思いついたことを忘れないようにメモする。有用ならばPermanent notes (永久保存版メモ)に採用。そうじゃなければ破棄。

Permanent notes (永久保存版メモ)

Zettelkasten(ツェッテルカステン)はこれを作るのが目的。ルールは以下。

  • カード1枚につき1アイデア(焦点がブレない)
  • カード1枚で完結(そうすればリンクも入れ替えも自由自在)
  • 必ずほかのカードとリンク(脳神経細胞と同じくネットワークに接続されていなければ忘れ去られる)
  • リンクの意味を注釈しておく(見直したときに思い出せる)
  • 必ず自分の言葉で書く(自分の言葉ならいつでも内容を理解しやすい)

あとは心がけとして以下2つ。

  • カードを削除しない(どう思考が展開したかわからなくなるから)
  • 恐れずにカードを追加する

さて、この永久保存版メモをリンクさせるというのが大変なので、カテゴリ分けやタグで分ければいいんじゃない?と思うかもしれないが、それはZettelkasten(ツェッテルカステン)のそもそもの目的に反する。

Zettelkasten(ツェッテルカステン)は人間の脳はネットワーク構造であり、カテゴリのようにきれいに分けるような思考をしていない、ネットワークのつながりによって思いもよらないアイディアが出てくる。そのためには、アイディアをカテゴリ分けせずリンクで繋げる事が、成果を上げるポイントである、と。

現時点で私は、これが実践可能かどうか不安がある。それは後述。

Literature notes (文献メモ)

本、Webサイト、デジタル資料などで役に立つと思ったものをメモするカード。Permanent notes(永久保存版メモ)に、出展がついたものと考えてよい。

Zettelkasten(ツェッテルカステン)のルールのうち以下2つがこのカードに適用される。

  • 参考文献を残しておく(盗用防止および原点回帰ができる)
  • 自分の意見があれば書き加えておく

また、気を付けたいのは「必ず自分の言葉で書く」ということ。

Structure notes (構造メモ)

Zettelkasten(ツェッテルカステン)のルールのうち以下2つのためのカード。

  • リンクが無作為になったら説明用のカードも追加(混乱しないように)
  • アイデアがまとまりそうになったら、その流れを記したカードを作成

現時点での疑問点

Permanent notesの大きさ

私のブログ記事がPermanet notesのようなもの、と書いたが、1つのブログ記事で2000文字以上なのでこれをPermanet notesと呼ぶのは厳しい。

Permanent notesを作るにあたっては1つのブログ記事を書くもう1,2段階前のメモをイメージするのがよいのかな、と思う。

Permanent notesのリンクについて

必ず他のカードとリンク、というのが難しそうな気がする。これはPermanent notesの大きさが適切になれば解決する問題かもしれないが…。

"プロジェクトのメモ"への昇格タイミング

実はZettelkastenはある程度まとまったメモを"プロジェクト"を作って移動してもいい、となっている。うーん、けどこれって結局Zettelkastenが否定している"カテゴリ分け"ですよね?

もちろん、いくら頭の中のアイディアをPermanent notesに書いてすべて繋げる、と言っても

  • 太陽光発電の是非
  • 少子高齢化の防ぎ方

のようなものを、1つのPermanent notesで管理しても意味ないので"プロジェクト"に分けるのはよいと思うが…。

TAKE NOTES!を読むと、"プロジェクト"というのは、考え方をカテゴリーで分けるのではなく、本を出版する、論文を書く、PowerPoint資料を作るなど、明確な成果物がゴールとなっている場合を"プロジェクト"と定義する用だが、少しカテゴリに近い気もする。

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