表銀座1泊2日縦走(達成後の分析)

行ってきました。この記事では景色写真ゼロ、データを元にした振り返りレポートを書きます。

旅程

  • 8月17日(日) 中房温泉 → ヒュッテ西岳
  • 8月18日(月) ヒュッテ西岳 → 上高地

詳細なコースタイムは後述します。

前書き

槍ヶ岳に登ったことがないので登ってみたい、有名な表銀座ルートを歩いてみたい、とおぼろげながら考えていました。標準コースタイムでは2泊3日のルート。しかしそんなに時間をかけず、急げば1泊2日で行けるのではないか?

そう思って昨年、練習として谷川岳縦走をしたところ行動時間8時間程度でぐったりし「この体力では表銀座1泊2日は無理!」と思って1年間トレーニングをして今年登りました。

表銀座1泊2日の対策

トレーニング

シンプルにジョギングです。週2,3回で1回5km程度。10km60分程度で走れるようになりました。走っている人からすれば大した距離ではないですが、結論これが一番大きかったと思います。一応、山で走れるようにトレランも何回かやったけど、数回レベルなので効果があったかは不明です。

小屋泊・荷物の軽量化

今回はテントではなく小屋泊と最初から決めていました。結果、荷物の軽量化が可能になり、楽に歩けるようになりました。補給食・水なしでのベースウェイトで2.34kg。軽い。

  • ザック
  • モバイルバッテリーとかケーブル
  • 歯磨きやタオルなど
  • シェル上下、ダウン
  • ファーストエイド的なもの
  • 手袋
  • ポール
  • エマージェンシーシート

補給

谷川岳縦走の時もそうですが、4時間~5時間を超えるとハンガーノック・シャリばて的な症状になりペースが上がらなくなるので、補給食を意識しました。

画像の補給食 + 当日おにぎり3つを買い足しました。カルディで購入したナッツと、電解質タブレットはリピートしたいな。

補給食を入れると + 2.1kgくらいで4.73kgになる。ご飯って結構重いんですね。これにおにぎりも加えて5kgくらい。水1Lを加えて6kgくらい。あと、下山後のお風呂着替えも担いだので+500gで6.5kgくらいで歩いていました。

勝因と感想

上でも書いたけど、ジョギングが一番効果が大きかったです。山登りで道具の軽量化にこだわる人への煽りワードに、その前に自分の体重落とせよ がありますが、まさにそれだなと思いました。今回、1泊2日で40kmほど歩いたけど足の疲れはあまりないし、最後の10kmはジョギングして表銀座まで帰ってこれました。 ※その分、腰が死んだ

これだけ体力つくなら荷物の軽量化は必要なかったかな?と思います。テント装備 + テントバッグでプラス4kgくらい、重量10kg。いけそうな気はします。

あと 靴! これがスーパー勝因な気がします。ALTRAのOLYMPUS 6(オリンパス 6)メンズ – アルトラ オンラインストア という靴で登ったのですが、1泊2日だと足の指に豆ができたり指が擦れあって水膨れになるのですが、今回はほぼノートラブル!自分の足に合ってます。

その上軽くて走れるし、山荘についた後も普通の靴として使えて便利。ハイカットの登山靴も持ってるけど、もう使わないかもしてない…。

反省と次回への考え

さらなる体力づくり

今回、走れるところは走る気満々で挑みました。が、分かったことは、 数回のトレラン、日々のジョギング程度では山を走れない ということですw 走った部分は一部の下りと、ラストの10kmくらい。

実は7月に初心者トレラン大会に出場して、他の参加者も登りは走れない」ということは分かっていたので予想通りでしたが、走れるザックを背負っていったので十分に生かしきれなくて悲しかったです。

あと、補給のおかげで4時間たってもペースはあまり落ちなかったけど、さらに体力があればさらに楽に登れるだろううから、日々のジョギングの他に月1くらいで4時間超えの行動をして体力&補給の練習もしたいです。

ザックの検討

今回はサロモンのXA25というトレラン用のリュックで行きました。しかし、前述の通り走るのはほぼ無理、トレランというよりファストハイク(早歩き)での登山が現実的なのでは、と思ったので、ザックもそれ用がいいなと思います。

今考えているのはこちら。

トレランにも使えるみたいだけど、30Lでザック外の収納を使えば40Lまでいける、というのがよさそうです。重量はXA25より500g程度重くなるけど、それくらいは許容範囲。

そもそもの登山の目的

今回、非常にコースタイムを気にしてしまったため、景色を見ながらゆっくり歩く、と言うのが出来ませんでした。また、道中のポイントでもなるべく休憩を少なくするように意識。結果的によいコースタイムは叩き出せたけど、果たしてこれがやりたかった事なのか?いや、やりたかった事だし、コースタイムを見て家でニヤニヤしてたけど、景色を見ながらのんびり歩くこともしたかったんじゃないかな?と思いました。

1泊2日を達成できたはいいけど、途中辛かったり腰が痛くなったり、景色を見れなかったりのストイック登山で果たしていいのか?タイムを意識・トレーニングのためのストイック登山は一度登ったことがある山にして、行きたい場所ha 一歩づつ景色を楽しみながら歩いた方がいいな、と思いました。

その他反省

  • 下山後、上高地風呂に入ろうと風呂セットを担いでいったが、上高地の風呂は15時で終わるため入れなかった
    • そもそも、行く前は下山後にさっぱりしようと思っているが、実際はそこまで風呂に入りたいとは思わないので、今度から風呂道具を山に持っていくのはやめようと思った
  • スマホのバッテリーが切れそうになった
    • 十分なサイズのモバイルバッテリーは持って行ったが、夜中に充電している時になぜか残量が0%になっていた
    • そもそも小屋泊なのでACアダプターを持っていけばよかったが、軽量化を意識して持っていかなかった。今度からは持っていく
  • 軽量化を意識しすぎた
    • スマホのバッテリーもそうだが、最低限のファーストエイドやエマージェンシーシート以外は削った結果、持ち物に余裕がなくなった
    • 例えば星空撮影のためのミニ三脚や、安心のためのテーピングや湿布なども持っていくと余裕があった
    • 今回、ある程度以上軽量化すればOKな事は分かったので、次回以降は超軽量<持ち物に余裕、のマインドで準備をする

コースタイム比を見ながらコメント

区間出発到着所要休憩標準比率日程
中房温泉「湯原の湯」 → 第1ベンチ5:596:230:240:0040分★1.67Day1-1
第1ベンチ → 第2ベンチ6:236:410:180:0035分★1.94Day1-2
第2ベンチ → 第3ベンチ6:417:010:200:0035分★1.75Day1-3
第3ベンチ → 富士見ベンチ7:017:280:260:0040分★1.54Day1-4
富士見ベンチ → 合戦小屋7:287:510:230:1530分☆1.30Day1-5
合戦小屋 → 合戦沢の頭8:068:170:110:0020分★1.82Day1-6
合戦沢の頭 → 燕山荘8:178:480:310:2650分★1.61Day1-7
燕山荘 → 大下りノ頭8:489:521:040:0085分☆1.33Day1-8
大下りノ頭 → 喜作レリーフ9:5210:591:070:0085分☆1.27Day1-9
喜作レリーフ → 大天荘10:5911:300:310:0035分1.13Day1-10
大天荘 → 大天井岳11:3011:390:080:0510分☆1.25Day1-11
大天井岳 → 大天荘11:4411:510:070:2910分☆1.43Day1-12
大天荘 → 大天井ヒュッテ12:2012:480:280:0037分☆1.32Day1-13
大天井ヒュッテ → ヒュッテ西岳12:4814:291:410:00132分☆1.31Day1-14
ヒュッテ西岳 → 水俣乗越5:406:230:430:0060分☆1.40Day2-1
水俣乗越 → ヒュッテ大槍6:237:401:160:13100分☆1.32Day2-2
ヒュッテ大槍 → 槍ヶ岳山荘7:538:260:330:2150分★1.52Day2-3
槍ヶ岳山荘 → 槍ヶ岳8:479:070:200:2620分☆1.00Day2-4
槍ヶ岳 → 槍ヶ岳山荘9:339:550:220:1720分☆0.91Day2-5
槍ヶ岳山荘 → 坊主岩小屋10:1210:510:390:0057分☆1.46Day2-6
坊主岩小屋 → ババ平テント場10:5112:301:390:00105分☆1.06Day2-7
ババ平テント場 → 赤沢岩小屋12:3012:380:070:0010分☆1.43Day2-8
赤沢岩小屋 → 槍沢ロッヂ12:3812:570:190:0020分1.05Day2-9
槍沢ロッヂ → 槍見河原12:5713:300:330:0040分☆1.21Day2-10
槍見河原 → 横尾山荘13:3013:550:250:1040分★1.60Day2-11
横尾山荘 → 徳澤園14:0514:410:360:1760分★1.67Day2-12
徳澤園 → 明神館14:5815:280:300:0058分★1.93Day2-13
明神館 → 上高地ビジターセンター15:2815:530:250:0040分★1.60Day2-14

セクションDay1-1~Day1-7 中房温泉~燕山荘

ここは以前登ったことがあり眺望も少なく景色を見る必要もなし。体力も有り余っていたのでとにかく飛ばしました。おかげでコースタイム比170%以上を出して、かなり順調に進むことが出来ました。

セクションDay1-7~Day1-12 燕山荘~大天荘

燕山荘まで調子がよかったので、うっかり補給を怠ってしまいました。それに加えて体力的な貯金がなくなりペースダウン。大天荘までの登りはかなりヘトヘトでした。コースタイム比は120%くらい。大天荘でポテチを買って休憩を20分ほど入れました。

セクションDay1-12~Day1-14 大天荘~ヒュッテ西岳

多少体力が回復、下りのセクションは少し走って飛ばしました。コースタイム比は130%くらい。ほぼ走れてないので、あまり貢献していません。

セクションDay2-1~2-3 ヒュッテ西岳~槍ヶ岳山荘

起きたばっかりで体力があったのか、特に急いでないのに140%くらいが出ました。不思議。ただ、登りの時の休憩は少なかったです。

セクションDay2-3~2-5 槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳~槍ヶ岳山荘

ここはゆっくりしました。

セクションDay2-5~2-7 槍ヶ岳山荘~ババ平テント場

下りは飛ばしましたが、人とすれ違ったり話したりで止まっている時間が多かった気がします。体感としては全域でコースタイム比150%以上が出せてましたが、結果は120%程度になってました。

セクションDay2-7~2-9 ババ平テント場~槍沢ロッヂ

ここからは走れるセクションがあるかと思いきや、岩がゴロゴロして走りにくい部分もあり、と何ともやりづらかったです。コースタイムはあまり伸びず120%。

セクションDay2-7~2-14 槍沢ロッヂ~上高地ビジターセンター

この区域はめちゃくちゃ走れるので、言い訳せずに走りました。さすがに全域走るのは無理なので、下りは走る、登りは登り切りそうな所で走る(次が下りだから)、フラットは行けるところまで行く、疲れたら休む、でやってました。コースタイムは170%くらいなので満足してます。