天使なんかじゃない完読

ずっと読みたかった「天ない」を日曜に秋葉原行ったついでに漫喫で8巻完読しました。2時間くらいでちょっと駆け足気味だした。

天使なんかじゃない – Wikipedia

なぜずっと読みたかったか?それは高校の時の生徒会の女の先輩が

「私は天ないに憧れて生徒会に入った」

と言ってので。そこまで影響力のある漫画ってどんなんやねん、と。生徒会を題材にした漫画(主題は違うんだけど)ってこともあり興味を持ってました。なんで10年越しと言えば10年越し。逆に言うと10年間読まなくてもよかったんですが、ホスト部経由で少女漫画に興味が高まってた(つーか少年漫画読み飽きた)ので一念発起で読破しました。以下感想。


That’s 少女マンガだな。王道の。なんていうかな。登場人物全員が誰かとくっついて幸せになるってのがご都合主義というかちょい萎え。悪役には救いがない少年マンガとの大きな違いかも。当て馬役のケンくんでさえ、ミュージシャンでプロデビューという救いがあるし。異母兄弟とか外国に行くとか陰険な恋敵とか当て馬が居るとかマーマレード・ボーイと同じ展開やんけ。なんていうか白々しいストーリーで大ヒットした冬のソナタと通じるところはあるかな。

と、一通り突っ込んだ後で。

いいセリフ、いいシーンが多かったなぁ。

マミリン「私は冴島翠になりたい」

最初はあまり感情を表に出さず他人との交流も苦手だったマミリンですが、翠に出会って変わろうとします。衝撃的だったのは

志乃「私、麻宮先輩のチョコレート捨てちゃったんです!」

Ω ΩΩΩΩ<な、なんだってー!!!!

これには読者もびっくりですよ。その時のマミリンのショックを思うと…。本当ならここで志乃のあほぉぉぉ!となるんだけど、勇気を振り絞って告白した志乃の気持ちを考えると怒ることも出来ず…。いやー本当にこんなことあったらすごいなw

あーなんかマミリン関係が多いな。いや、翠VS晃の関係もあるんだけど奴ら(笑)の問題は恋愛メインだから他の漫画でも読めるんですよね。それよりも青春時代を通じての成長ストーリーを書いているマミリンの方が応援できる、と思ったり。まぁ滝沢君の「4年間待つから!」ってセリフに無理無理と突っ込んでしまった俺ですが。

ということで泣けるシーンや胸を打つシーンは多かったのですが、俺個人はこのマンガを読んでそこまで感動しませんでした。という事実がもう純粋な心を失ったことを証明になる気がして悲しい。まぁ映画その他作り物では泣かない人なので。……やっぱ悲しいのでフォロー。じーんと来る所はあったから俺の中ではかなりレベル高いです。高校の時にリアルタイムで読んでればもっと感動したと思うよ。スラムダンクはラストで泣きそうになったし。だらだら日常を謳歌している高校生が居たら読んでほしいと思うかな。

(2006/06/14 10:46 追記)
そこまで感動しなかった理由について考えた。

なんで翠と晃って少女漫画の王道恋愛なんだよね。運命的(?)な出会いからだんだんと仲良くなるけれど、晃には秘密があってそれが原因で別れて当て馬のケンと付き合ってけどもう一回より戻して…。「どーせ最後にはくっつくんだろ」ってちょっと冷めた目でしか見れなかった。翠と晃の恋愛ばっかり焦点が当たって、翠個人の自身の高校3年間を通じての成長ってのがあまりかかれてなかった(最初から最後まであの明るいキャラで悩みといえば晃との関係のみ)ので感情移入できなかったかな。

それよかマミリンや晃の人間的な成長ストーリーの方が魅力的だったけど、それが本筋で書かれてなかったので物足りなかったということ。…けどこれって少年マンガに期待する要素だよね。